生物的生物構想 biological still​ life

- 2030年以降におけるモノの形状のひとつの提案 -

 

2030~2035年頃になると、プロダクトの多くは、3Dプリント技術によって製造されるであろうと予想します。実際、3Ⅾプリンターの進化には目を見張るものがあり、通電性や複合素材、柔軟性など様々なスキルを持つ多様な素材や技術が生まれています。そのような技術が2030年以降さらに進化すると、現在は形状を出力するだけの3Ⅾプリンターで、基盤や内部機構も同時にプリントできる時代が訪れると思います。その時代にふさわしいプロダクトのあり方を提案しました。

 

 現在のプロダクトは、基盤などがフレームに覆われており、言ってみれば、内臓が殻に覆われている甲殻類のような姿です。しかし、基盤とフレームが同時に3Ⅾプリンターで出力できる時代になれば、甲殻類である必要はなくなるのではないでしょうか。

 そこで注目したのが植物です。植物の茎は、それ自体がケーブルの役割を果たし、形状自体が呼吸や光合成を行っています。つまり、植物のように形状と機能を一体化させるモノの提案を複数のプロトタイプで表したのが、今回の展示です。

 

 画像のスタンドライトは、「ラティス構造」という枝分かれ形状にしています。それは従来、3Ⅾプリントを行う際に出力物を支えたり、容積を減らす目的で使われる形状ですが、今回はその形状のみで出力したわけです。

 モデルは、大型のナイロン素材の3Ⅾプリントで、プロトタイプをつくっています。その形状を、動画に登場するフレキシブル素材でつくることによって、予想では10年以内に圧縮できるプロダクトができるようになると思います。

 また、現在増えつつある、導電素材を組み合わせることで、今回のスタンドライトのような柔らかく軽い、輸送も容易な<次世代のプロダクト>が生まれる、という未来のプロダクトのひとつのあり方の提案です。

​2019 . 11 .7

©Mishima Akimasa